[活動報告]美女平観察会
Posted on 2021年6月5日 • 1 min read • 109 words初夏の自然観察会 -美女平の森を歩く-
寒くもなく暑くもなく強い風もなく、とても過ごしやすい天気でした。 4班編成、各班は間隔を開けて出発。 はじめのうちは曇りでしたが次第に青空が見え日差しも強くなりました。
散策路に雪はありませんでしたが、谷底の一部には雪が残っている箇所がありました。
出迎え杉
美女平駅から道路を挟んで向かい側にある広場の立山杉です。
樹齢500年から800年
『このような樹形を「あがりこ」といいます』
幹の途中から太い枝がフォークのように伸びているのがわかるでしょうか?手前の木々に遮られて少々見えにくいです^^;
伐り株の断面付近から新しい芽がでて成長するとこのような樹形になります。(萌芽更新というそうです)
ミツバオウレン
花が終わった後でも、花のように見えます。
途中、ひと際 貫禄を持った木に出会いました。
太い幹にまとわりつくように葉が生い茂っています。
大部分はトチノキのようですが、オオカメノキや他にもありそうです。いったいどうなってるのでしょうか。。。
ヤマアカガエル
枯葉にまぎれるのが大変上手です。別の角度から撮ろうとしましたが、ピョーンとどこかに跳んでいきました。
ブナの葉
若いブナの葉の表面に沢山の細かい毛が生えていました。
黄色いキャップのようなものが乗っかっていますが、これはいったい何でしょう…?
トチノキ
沢山の花をつけて、にぎやかなでした。
美女平は、狭い谷を通過する箇所がいくつもあります。 雪が解けたばかりの谷底はようやく芽が出てきたところなのに対し、その上部では緑が生い茂っていました。季節の違いが狭い範囲に凝縮しているようです。
ナナカマド
2枚の写真はどちらも同じ1本の木を上部と下部に分けで移したものです。
左が上部で花が咲いています。右は下部でまだ蕾です。
同じ木なのに、なぜこのような違いがあるのでしょうか?
積雪のため温度が低かった分、開花が遅れたようです。
タテヤマスギの解説をしています。
針葉はツクンツクンにとがってますが握っても痛くない。
他の杉に比べ針葉の生える角度が浅く手のひらに刺さりにくいです。この角度が雪を落しやすさに一役かっているようです。積雪地域に適しているんですね。
ミズメ
別名 アズサ(梓)
徳仁天皇陛下のお印は「梓」
ミズメには他にも別名があり。。。
ヨグソミネバリ(夜糞峰榛)
植物の名前ってほんと自由だなって思います。
ギンリョウソウ
別名 幽霊茸
白いだけあって葉緑体を持たず光合成しませんが植物です。 どやってエネルギーを得ているのでしょうか。。。
オオカメノキ
地面に白い花びらが沢山落ちてました。
上を見るとオオカメノキの花が咲いてました。
この周りを縁取る花は、装飾花といって雄しべや雌しべがついていません。
中央の細かく沢山あるのが本来の花なんです(この写真だと分かりにくいですね…汗)。
昼食を終え、みんなでクイズタイム!
ブナがつける葉の枚数など、想像したことないような難問の数々!
景品のおやつ、ワイワイガヤガヤと楽しいひと時でした。
散策を終え出発地点に戻って集合写真。
お疲れ様でした!\(^o^)/
今回のコース(手前から反時計回りに一周)
(写真をとるのを忘れてしまいました)
タテヤマスギの幹に、明らかに人手で切ったような長方形の穴が空いていることがあります。 それは、剥ぎ取りの跡だそうです。
加賀藩と監視の目を盗んで木の一部を切り取っていったのだそう。
関連んする文書があったので、いくつか引用します。
今からおよそ 250年前の立山黒部一帯の森林は加賀藩の御縮山として伐採などが厳しく制限されており、藩の払い下げを受けなければ伐採が出来ませんでした。盗伐し持ち出すのは難しく、又厳しく罰せられるため、必要な部分のみ「剥ぎ取り」をし、この跡が現在も残っているものと考えられます。
そんな危険?を冒してまで、木材が必要だったのにはどのような背景があったのか気になります。。。
加賀藩の掟には、スギなど7種の樹木の伐採を禁止する「七木の制」があったが、<剥ぎ取り>という他では見られない無残な独特の傷跡がある。太い幹の真ん中に、木部をむき出しにされた、剥ぎ取り跡が幹周囲6m以上の巨大杉の半数に残っている。材木に使ったのであろうが剥ぎ取りの記録は残っていない。
どのような理由でそのような掟ができたのだろうか。。。。
タテヤママスギ,ナナカマド,ブナ,チゴユリ,ミズメ,ユキザサ,ミドリユキザサ,ナツツバキ,オオイワカガミ,チャルメルソウ, ツリバナ,ツクバネソウ,ハリギリ,ツルリンドウ,イワウチワ,ショウジョウバカマ, アシュウテンナンソウ,イチョウラン,コミネカエデ,クロモジ,ウリハダカエデ,ナツツバキ,マンサク,他